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働き方改革?ヤフー・ジャパンの週休3日制検討と日本のアンバランスな労使間の契約について

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働き方改革が進行中??

www.nikkei.com

 

政府が働き方改革を進めようとしている中で、ヤフーが週休3日制の導入を検討しているそうだ。その他、新幹線通勤や自転車通勤を認める制度も始めるそうだ。

個人的には大賛成だ。もっと柔軟な労働契約が増えてもいいと思うし、「長時間労働で残業時間が何時間」とか、「有給取得率が悪い」とか、そういうくだらない話がなくなる事を説に願っている。

このヤフーの件で朝のニュースのコメンテーターがこんな事を言っていた。「仕事の量は変わらないから結局残業は減らない」、「仕事を持ち帰ってサービス残業にならないか」、「仕事量はコンプライアンス云々で増えている」、「社員を増やすなどの対応が必要」といった感じだ。現状の日本の労使間力関係において、週休3日制を導入した場合にはすべて起こり得る問題だろうと思う。

働き方改革の本質は個人と企業の生産性のアップ

政府が働き方改革をしたい理由は何か。それは効率化により個人と企業の生産性を上げ、国際競争力を上げたり、経済成長することだ。労働者保護なんて言っている奴は建前だ。

現時点で、日本はとても効率的な働き方をしているとは言えない。長時間ダラダラ無駄が多く集中せずに働いて、長期の休みをとったり、蓄積された疲れを抜かずに悪いコンディションで働き続けている。悪いと過労死(年間700~1,000件近く過労死による保障の請求があるそうだ)、そのストレスと乱れた生活から精神疾患や生活習慣病が増え続けている。これが日本の現状のようだ。そして、"過労死"なんて言葉は日本にしかないらしい。イタリア人に以前この類いの話をしたら、「なんの為に生きているんだ?」としつこく、話をそらして、逃げても何度も聞かれ、結局1時間聞かれ続けた。

(参考)

過労死等に関する統計資料:http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000069063.pdf

労働災害で亡くなる人はどれくらいいる?:

http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/provision/5.html

なんでこんな事になっているのか。なんで、個人も企業も非効率なのか。

 

個人的には労使間の契約に関して2つ問題があると思っている。

1.効率の悪い社員を簡単にクビにできない

金銭解雇を気軽にできるようにすればイイと考えている。「解雇(雇用契約の終了)ね。1ヶ月分を明日支払うから。」これぐらいシンプルでいいと思う。これがかなりの問題を解決する。日本は、出来の悪い、要らない社員をクビにするのがとても難しい。出来が悪くてクビにしたくても、配置転換や教育の実施を長期間に渡って実施したり、実質的に企業が過度の努力をしないといけないことになっている。このステップを踏まずにクビにすると、不当解雇で訴え負ける。このステップを踏んで解雇しても負ける事があるらしい。

また、労使間の契約における期間の定めも、契約社員を除いて無期契約が多い。しかしこの点において、労働者は1ヶ月前の退社の通知でほとんどなんのペナルティもなく雇用契約を解除できるのに、企業は上記のようなステップを踏んでそれでも不当解雇による訴訟のリスクを負う。こんなのは完全にアンフェアだ。

上記のコメンテーターが言うのは、この現状がある上では正しい。しかし本質は「出来の悪いやつをクビにできないから、全体として効率が上がらない」んだと思う。出来の悪い生産性が低い社員を金銭的な保障で解雇できれば、その人件費で生産性がより良い社員を雇うことが出来て、個の集合体としての組織の生産性は上がるはずだ。上記のコメンテーターの例で言えば、社員を増やすより先に、交換できるようにするのが先だ。

そして、社員は生産性を上げないとクビになるという危機感から、自己成長しようとする。これは、企業側だけでなく、働く本人にとっても良いことだろう。

派遣という制度が残っているのも先進国では日本ぐらいと聞いたことがあるが、これも、解雇が出来ないから派遣を使って調整をするしかないのだ。

金銭解雇が出来るようになると、必ず"職の安定はどうするんだ"、という類いの反論が出るが、これは逆に安定すると思っている。金銭解雇が出来るようになれば、企業も採用に躊躇しないし、流動化することで募集枠も増えるだろう。

雇用の流動性が上がれば、再就職を心配する必要もなく、ブラックな労働環境を強いられる事はないし、「仕事が大好きで熱中しすぎて気づいたら死んでいた」という例以外の過労死もなくなると予想する。

起業も増えるだろう。失敗しても仕事はあるし、人の採用のハードルもし易いのだから。

2.個人の職責や仕事の範囲がとても不明確

もう一つ労使間の契約に関して、日本では悪しき慣習があると考えている。個人の職責や仕事の範囲がとても不明確なのだ。"総合職"という「自分の仕事の範囲や責任」を超ファジーにする雇用の仕方をすることで、非効率が起きていると思っている。これも、1.の問題で雇用の流動性がなく、新卒一括採用と中途と派遣で調整するしかないのが原因だ。

「自分の仕事の範囲や責任」が曖昧だと、なぜ非効率が起きるのか。まず、自分の仕事の明確なゴールがなくなる。明確なゴールが決まっていなければ、スコアすることはできない。エネルギーの配分や辿り着き方など、仕事を効率化する為の設計が非常に困難になる。責任も非常に曖昧なので、「これを私がやらなくても、みんなの責任」では、誰も真剣に取り組まないだろう。評価も同じだ。この曖昧さによって明確な評価基準を設けることがより難しくなる。「頑張っても頑張らなくても同じ」という環境では、効率化しようとは思い辛い。自分が早く帰りたくて、自分の仕事を効率化する為に頑張っても、自分の仕事の範囲が明確ではないので、帰り辛いのだ。

海外で存在する、明確な職責や範囲の定めがある労使間契約書を見ると、その細かさに驚く。曖昧さを排除するためだ。これは企業側の訴訟対策でもある。仕事の範囲や責任が明確なので、優先順位を持って、何をすればよいかがよくわかり、そして評価の基準も明確にすることができるので、自分の仕事の効率化や頑張るインセンティブがあるのだ。そして、多くは年俸+実績で労働時間が多い事は評価されないし支給の対象にもならない。その為、ダラダラ残業もしない。仕事の範囲が明確であれば、自分の仕事が終わればさっさと帰りやすくなる。さっさと帰って、休んで回復した方が、自分の範囲と職責を全うできる。という風になるのだ。1.の金銭解雇をするなら、この点はセットで行うべきだろう。業績悪化や雇用調整で解雇する以外の時、職責と範囲を明確にし、よりクリアな評価をすることで、出来の悪い社員を企業のブランドを傷つけずに解雇することができる。リモートワークや自由な働き方(例えば週に1日しか来ないとか)もこれがセットであるべきだろうと、考えている。

 

以上、こんなことをダラダラ書いてしまって、自分の生産性が悪いので本稿はここで終わる。

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