tokoproject.com

TOKO PROJECT

シリコンバレー発のテックニュースを中心に発信しています。時々、食べ物や健康に関する情報を発信しています。トライアスロン挑戦中。

「世代間の一票の格差を失くす為に年齢で票の価値を差別するのってダメ?」若者の投票率を上げて政治を盛り上げたい。政治の素人が連連と書いてみる

スポンサーリンク

政治への関心が高まった2016年。米国大統領選。英国EU離脱など

今年は政治に関連する話題が多かったと感じています。このブログでも今年の最初のヒットは「イギリスのEU離脱を問う国民投票」に関連する記事群で、次のヒットは「アメリカ大統領線でトランプが勝ちそう」っていう内容の記事でした。

 

コレとか

blog.tokoproject.com

コレ

blog.tokoproject.com

 

f:id:toko926:20161130204051p:plain

 画像:財経新聞

特にアメリカ大統領戦の報道を見たり、アメリカ国民や候補者のTwitterでの発信を見ているいる中で感じたのは、ありきたりなんですが「国中が世代を超えて、国の未来を決める為に盛り上がれるってなんかいいな」ということです。

しかし、「果たして本当にそうなのか?アメリカの投票率ってどれぐらいあるの?」「日本の投票率と比較してどれぐらいあるの?」「若者の投票率ってどうなの?」なんて疑問や疑念が湧いてきたので調べてみることにしました。

その結果は、「思っていたほどアメリカの投票率は高くない」ということ。更に、「日英米ともに若者の有権者の投票率は低い」「日本は特に若者の投票率が低い」ということでした。

今回のブログでは、まずは調べたデータを見ながら、「(日本において)特に若者が関心がないのは何故なのか」という点を自分なりに考えて、「こうしたらいいんじゃないか」という提案を自分なりに考えてみることにしました。

実は、政治はまったくの素人なので頓珍漢な事を言ってしまうかもしれません。「何もわかってねーな」、「それは実現可能性がない」、「憲法の主義に反している」などのお叱りを頂きたいなと思っています。では、どうぞ。

日英米の最近の主要な選挙での投票率の比較。年代別も

以下の図はUS Elections Projectが調査をしている、直近の選挙を含む、「これまでのアメリカ大統領選での投票率の推移」です。この団体は様々なニュースメディアが大統領選挙の投票率等を報じる際にリファレンスとしている団体のようです。

※このグラフはTelegraphが公表データをベースに独自に作成したものです。

f:id:toko926:20161130204413p:plain



出典:US Election 2016: Voter turnout fell to 58 per cent this year, estimates show


グラフを見ると、近年のアメリカの大統領選挙では60%前後で投票率が推移しています。オバマが勝利した前回と前々回、2012年の大統領選では58.6%、2008年は61.6%だった投票率が、今回のドナルド・トランプが勝利した2016年の大統領選挙では57.9%まで低下したという結果がでています。この数字は「あれ?そんなに高くないな」という印象ですが、まだ他国の数字がわからないので、印象がボヤっとしています。

そこで、このアメリカの投票率を日本の国政選挙での投票率と比較してどうなのかを見てみます。皆さんが既にお分かりの通り、日本では大統領選はないのでバッチリの比較対象ではないですが、最も関心が高いと思われる衆議院議員選挙の数字と比較してみます。ここでは、総務省が発表している「国政選挙の年代別投票率の推移について」における平成26年12月の衆議院議員選挙のデータを用います。

f:id:toko926:20161130204543p:plain

出典:総務省|国政選挙の年代別投票率の推移について

このデータを見ると、日本の全年代での投票率は表内の1番右下のセルにある52.6%という数字です。「日本よりも圧倒的に盛り上がっている」と印象を受けてしまうアメリカの大統領選挙と比較しても、大幅に低くはないんですね。しかし、リストの1番左側(S42年=1967年)の投票率である73%と比較すると「70歳代以上」を除いて、全年代で投票率が下がっている事が分かります。そして、やはり目立つのは20代30代といった若い世代の投票率の低さです。20代では32%、30代では42%と他の年代と比較してかなり低い水準にあることをデータが示しています。

f:id:toko926:20161130204632p:plain

出典:Voter Turnout Demographics - United States Elections Project

アメリカの大統領選挙における若者の投票率と比較した場合はどうでしょうか。こちらも同じ調査団体が発表しているデータです。ちょっと視覚的にダメなグラフなのですが、比較に必要な数字を拾ってみます。


18-29歳という20代の括りでは、2012年の大統領選挙では約40(58.6)%の投票率、2008年では約50(61.6)%、2004年では約45(60.1)%です。

※()内は全年代での投票率


日本の衆議院議員選挙の若者の投票率は20代では32%、30代では42%だったので日本は米国より若者の投票率が低い傾向にある事がわかります。そして、「若い有権者の投票率が他の年代と比較して低い傾向にあるのは両国で共通した傾向」と、言えます。

もう一カ国、比較の対象に加えてみます。同じく今年2016年に行われた、イギリスのEU離脱を問う国民投票ではどうだったのでしょうか。NHKが報じた所によると、今回の国民投票の投票率は全体の投票率は72.2%。これは、去年5月に行われた総選挙での投票率である66.1%を大きく上回ったそうです。イギリスでは元々投票率が日米よりも高い傾向にあるんですね。しかし、EU離脱を問う国民投票は「特殊ケース」とも言えそうなので、その前年に行われた総選挙での投票率を調べてみました。

f:id:toko926:20161130204831p:plain

出典:Ipsos MORI | Trend | How Britain voted in 2015

こちらも有用なデータを発見できました。このデータでイギリスの年代別の投票率を見ると18-24歳で43(66)%、25-34歳で54(66)%と、日本・アメリカと同じく「若者の投票率は低い傾向にある」事がわかります。

※()内は全体の投票率

これは、先進国共通の傾向なんでしょうか。世界各国の国内政治の状況に詳しい人教えてください。そして、イギリスを加えても日本の若者の投票率の低さは突出している事がわかります。

なぜ、日本の若者の投票率はこんなに低いのか

インターネット上で検索したところ、「若者の投票率が高いスウェーデンとの比較」を通してこの問題を分析している方が多かったです。その中でも、スライドのみで要点が掴めたのがこの資料です。

f:id:toko926:20161130205008p:plain

出典:「なぜ日本の若者の投票率は低いのか――スウェーデン の若者との比較からの示唆」 鈴木賢志 明治大学国際日本学部教授

 

つまり、投票行動影響する要素は4つあり、このそれぞれの要素において日本とスウェーデンでは大きな差があるということです。

  • 政治に対する関心
  • 民主主義への信頼感
  • 政党のシステム
  • 選挙/投票システム

この4つの中で1番気になったのは「デモクラシーへの信頼感」です。これは自分も感じるところです。このスライドでもわかる通り「投票したってどうせ何も変わらない」というネガティブなイメージが日本の若者の間では高いのです。アメリカを例外として、英仏独というEUのリーダーとなる国でも若者の政治への信頼感が低い事がわかります。

f:id:toko926:20161130205103p:plain



なぜ、政治に対しての信頼感が低いのか。色々な意見や仮説を、ネット上で発見することができました。アメリカでヒラリーが負けたのも政治への不信ですし、韓国では大統領が汚職でよく退陣します。これはオンゴーイングで話題になっていますね。日本でも政治とカネの問題などなど、政治への信頼を失うようなニュースが多かった気がします。

様々な意見の中で、個人的に1番説得力があったのが「1票の価値の世代間格差が原因である」という説です。

これが、1番クリティカルな要素なのではないかと思うだけでなく、この世代間格差によって「政治を変えられないと感じる」だけでなく、「本当に政治を変えられないようになっている」んじゃないかと思っています。

つまり、「投票しても無駄だと思う」と感じるのは正しく、「本当に投票しても無駄」になっているんじゃないかと。仮説ですが。

1票の価値の世代間格差とは

世代間で生じる1票の価値の格差とはようするに「選挙において人口のボリュームが大きい世代に有利になりやすい」ということです。

書いてきて疲れてきたので、他のサイトの説明を謹んで拝借致します。。

“世代間一票の格差はまず若年層と高齢者層の人口の違いによって現れます。現在高齢者層は団塊の世代というボリューム層が存在し、高齢化がすすんだため人口が多く、逆に若年層は少子化によって人口が少ない状態です。若年層を現在選挙権を保有する20歳から34歳とするとその人数は約2000万人。それに対して高齢者層は幅14歳として65歳から79歳までとすると約2400万人で、65歳以上の全高齢者人口は約3400万人です。単純計算した場合人口による世代格差は前者では約1.2倍、後者では約1.7倍となります。”
出典:【選挙】地域差よりも深刻!世代間一票の格差について考える【若者】 | SeiZee

このデータでも分かるように、日本は超高齢化社会に突入しているので、このボリューム差の拡大は加速しています。2030年には60代以上のボリュームが45.2%と過半数に近づいていきます。2050年代には60歳以上で過半数を獲れるだろうと言われています。

f:id:toko926:20161130205348p:plain


画像:【18歳に選挙権法案提出】:深刻な若年層投票率低下 - 乾龍の『漂流日本の羅針盤』・【最新ニュースから見え隠れする闇】:

そして、説明を拝借したサイトでも言及されていますが、このボリュームに「若者の低い投票率」を掛け合わせると更に格差は拡がります。上の画像で出ている2010年の20代と30代の人口比率である30.6%に40%という投票率をかけ合わせて、それを60代以上の37.7%に約65%という投票率を掛け合わせると、以下のようになります。

20代・30代:0.144
60代以上:0.245 

この場合の世代間の格差は1.7倍です。

仮に2030年にこの投票率が維持された場合は、以下のようになります。

20代・30代:0.094
60代以上:0.2938

この場合は3.1倍の格差になってしまいます。これって、いいのでしょうか。

世代間の格差に纏わる話で、僕の記憶に残っているのは大阪維新の会が取り組んでいた「大阪都構想を問う住民投票」です。詳しい数字は調べていませんが、この画像を見ると「賛成の面積の方が大きそう」なのですが、70代以上の反対率と人口ボリューム(投票率も)が効いているのか、反対・否決されました。

f:id:toko926:20161130205514p:plain

画像:Twitter

世代間の格差が原因の全てとは言いませんし、高齢者の投票行動が間違っているとも言いませんが、選挙を勝負やゲームと捉えた時に、若者が「絶対に勝てないゲーム」、「出来レース」、「無理ゲー」と絶望しかねない状況は既に現実にあるのではないでしょうか。

世代間格差の解決策として何ができるのか「高齢者の票の価値を減らして、若者票の価値を増やす」はダメ?

いつも長文を書くとそうなのですが、今回も例外なく、この後の話が脱線しそうなので、
整理して本旨に戻すと、以下のような流れでここまで連連と書いてきました。

「政治をもっと盛り上げたい」

「日英米で共通して若者の投票率が低い、日本は特に低い」

「世代間格差が諦めや不信感に繋がっているんじゃないか」

「何かいい解決策はないか」←今ココ

ここで、何ができるの?を考えてみたのですが、「若者の投票率を上げる」ことは必要です。その為には既に言及した4つの要素にアプローチすることが必要なのでしょう。

  • 政治に対する関心
  • 民主主義への信頼感
  • 政党のシステム
  • 選挙/投票システム

しかし、事実として存在する「人口ギャップ」はそう簡単に変えられません。出生率を上げる。若い移民を受け入れて参政権を与える。なども考えられますが、どちらも解決策としては現実的でも効果的でもない気がします。

「そもそも世代間の格差って問題なの!?」と改めて問うてみると、「あたかも高齢者が自分たちの世代により有利になる投票行動をして、若者の事なんて考えていない」かのように聞こえてしまうのもちょっと引っかかります。

しかしながら、批判を承知で書きますが、これって「事実」に近いんじゃないかと思っています。

全ての人間がそうではないですが、概ね人間は「自分に」、そして「短期的に」、有利になるように思考・選択をするのではないかと。

ジャック・アタリの「積極的社会建設宣言」で、<人類が今後サバイヴし、現存する様々な社会問題の有力な解決策の根幹になる考え方>として述べられていたのは、〈長期的視点〉と〈合理的愛他主義〉による「積極的社会」の建設です。地球上で最も賢いはずの人類が敢えて、こう考えないといけないというのは、「意思決定時の人間のマズさ」を証明しているような気がしてしまいます。

未来のために何をなすべきか?――積極的社会建設宣言

未来のために何をなすべきか?――積極的社会建設宣言

 

 ここで、「人間が変わらない」という前提に立って(かなり悲観的ですが)考えると、「高齢者の票の価値を下げて、若者の票の価値を上げる制度」というのは、そこそこいい案ではないでしょうか。

例えば、「18歳で1票、60歳で0.5票、平均寿命に到達したら(ほぼ)0票」としてしまうのです。こう書いて自分で眺めると、すごくダメな気がしてきました。これってそもそも憲法に違反しますかね。どうすれば実現できるんでしょうか。

しかし、他に思いつきません。いい案や説があれば教えてください。

今回、調べながら「日本で許される選挙運動の内容や期間」、「立候補へのハードルの高さ」など、まだまだ書きたいし、知りたいことはたくさんあるのですが、今回はここまでにしておきます。

このブログをまとめると、「日本の政治を盛り上げる事を目的として、若者の投票率を上げる為の解決策としての、世代間格差の解消の提案」でした。

終わり。